Intro page and G. Cooney’s other sites
-
Recent Posts
- 声帯ろくろ首 August 15, 2018
- 神経についての考察 June 8, 2018
- 星座と発声 October 23, 2017
- 鼻腔弁リングと遮蔽膜リング July 28, 2017
- 鼻腔弁 in 3D July 23, 2017
- 鼻の付け根を中から広げる May 17, 2017
- 声帯を直視して範となすべし February 1, 2017
- 頭声を生むパワースポット January 13, 2017
- 新年にあたって January 1, 2017
- この1年の収穫 December 29, 2015
- 声帯を手なずける方法 November 7, 2015
- もし僕がボイストレーニングを任されたら… October 3, 2015
- 声と「進化のいたずら」 September 1, 2015
- 「声のワープ現象」 August 3, 2015
- 「発音と発声の分離」アップデート July 2, 2015
- 「吐息あくび」で声帯もどき退治 June 23, 2015
- 「声」と母音、子音のビミョーな関係 June 4, 2015
- 「脱のど声・脱のど発声」へ May 17, 2015
- さらば「声帯もどき」 May 3, 2015
- 「のど発声」の正体を見た! April 10, 2015
- 「頭声」というフィクション March 27, 2015
- 声帯の「欺き」 March 13, 2015
- 「I」と「愛」の発音を区別してますか? February 24, 2015
- 「鼻腔弁」を意識する February 5, 2015
- 「ハナみち」の入り口と出口 January 23, 2015
- 「ハナみち」の開き方 January 16, 2015
- 発想の転換=「発声の転換」 January 6, 2015
- 英語の「ハナみち」 December 12, 2014
- 「翼ある息」と国井モデル September 10, 2014
- 「国井モデル」と子音の発音 August 20, 2014
- 「国井モデル」と母音の発音 August 10, 2014
- 平泳ぎ vs. 「国井モデル」 August 1, 2014
- 天窓ガラスと鼻メガホン July 22, 2014
- 頭に潜む「楽器」の鳴らし方 July 15, 2014
- 「鼻メガホン」と母音・子音の関係 July 9, 2014
- 「鼻メガホン」の使い方 June 23, 2014
- 「発声ポジション」についての補足 June 14, 2014
- rとlの発音をマスターする極意 June 7, 2014
- thとrの相似性 May 31, 2014
- thとl(エル)の相似性 May 25, 2014
- th発音と舌の関係 May 12, 2014
- thの発音を支える発声 May 5, 2014
- 誰も教えてくれなかったth発音のコツ April 30, 2014
- 英語でthが好んで使われるワケ April 19, 2014
- 子音のヒミツ - 序論 April 13, 2014
- 浮遊する頭蓋骨 April 6, 2014
- 声の翼を広げる March 30, 2014
- 横方向への波動 March 24, 2014
- V字ジャンプとクラシックジャンプ March 16, 2014
- ハミングへのジャンプ! March 11, 2014
- 第二の声帯 March 2, 2014
- 「支え」の実践 February 25, 2014
- 「支え」を体で理解できるか February 19, 2014
- 「英語はのどで発声する」は本当か? February 15, 2014
- カナ縛りを解くフォーム(2) February 11, 2014
- カナ縛りを解くフォーム February 7, 2014
- 発声と発音の分離 February 3, 2014
- のど声を生む「カナ縛り」 January 30, 2014
- 「のど声」の功罪 January 27, 2014
- 平泳ぎ vs. バタフライ(2) January 24, 2014
- 平泳ぎ vs. バタフライ January 22, 2014
Archives
- August 2018
- June 2018
- October 2017
- July 2017
- May 2017
- February 2017
- January 2017
- December 2015
- November 2015
- October 2015
- September 2015
- August 2015
- July 2015
- June 2015
- May 2015
- April 2015
- March 2015
- February 2015
- January 2015
- December 2014
- September 2014
- August 2014
- July 2014
- June 2014
- May 2014
- April 2014
- March 2014
- February 2014
- January 2014
Daily Archives: January 27, 2014
「のど声」の功罪
僕は学生の頃から合唱をやっていたので、いろんな指揮者やボイストレーナーから発声の集団指導や個人指導を受けたが、いちばん最初についた指揮者の教えは今でも忘れられない。日本語の声の出し方と西洋の声の出し方はまったく違う、というのがその人の一貫した主張で、事実その先生が歌うお手本を聴くと、はっきりと違いが理解できた。そのとおり歌えるようになる団員は少なかったが、中には急に化けて、聞き惚れるほどいい声を出すようになる奴もいた。 ちゃんとした発声で歌うほど英語やドイツ語がそれらしく聞こえる、ということも合唱を通じて知った。合唱や声楽の世界で正しいとされる発声は、のどを開いてリラックスさせたまま、「支え」と呼ばれるテクニックを使って体の必要な部分にだけ緊張を維持し、豊かな共鳴を引き出す、というものだが、その対極にある悪い発声の代名詞が「のど声」である。のどを緊張させて、あまり共鳴のない生の音をストレートに絞り出すやり方だ。日本の音楽では浄瑠璃や義太夫、浪曲、あるいは演歌など、のどを緊張させたまま歌う文化があるが、西洋の合唱や声楽では一般にのど声はNGとされている(「のど声」でネット検索してみればわかる)。 このことは歌だけでなく、日本語と英語の話し声の違いにも反映されている。極端な言い方をすると、日本語はのど声が基本で、英語の声はそうではない。だから、日本語的なのど声のまま英語をしゃべろうとすると、ぎこちなく聞こえてしまう。だとすると、のど声を避けることが英語を楽にしゃべる近道となるはずだ。 ちょっとのど声を悪く言い過ぎたかもしれないが、単に声楽の世界でNGというだけで、日本文化の伝統としては誇りに思っていいし、日本語を話すのには便利きわまりないものだ。英語だってのど声でしゃべっていけないという決まりはなく、国連のパン・ギムン事務総長なんかは立派にのど声で通している(多少聞きづらいけど)。だが、もしあなたが英語の発音に行き詰まりを感じていて、よりナチュラルな音に脱皮したいと思うなら、のど声を解除することを目指すとよい。 そのためのアプローチを時間をかけていろいろ追求してきたが、僕が今いちばん有効と見ているのは、鼻先から首の後ろにかけて斜めに切るような面を境に、後方上側で基音をよく響かせながら(発声)、前方下側でクリアな子音と母音を作る(発音)、という分業体制を確立することだ。といってもこれだけでは意味が通じないだろうから、順を追って説明しよう。 それにはまず、僕たち日本人が得意な「のど声」の成り立ちについて、少し詳しく分析してみる必要がある。というわけで、次回は日本語の母音について考えてみたい。 英語音読
Posted in 未分類
Comments Off on 「のど声」の功罪